PT・OTのための股関節リハビリテーションセミナー in 大阪
基礎から実践まで徹底的に学ぶ股関節のリハビリテーション
日時
2024年11月30日(土) 10:00〜16:00(受付開始9:30〜)
定員・参加費・最小催行人数
定員:40名 / 参加費:13,000円 (3名以上でお申込の場合、11,000円/人)/ 最小催行人数:20名
対象職種
PT / OT / その他
講師
池田崇 先生
昭和大学保健医療学部理学療法学科臨床理学療法学准教授
北里大学医療衛生学部卒業(理学療法士)
神奈川県立保健福祉大学大学院保健福祉学研究科修了
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科修了(医学博士)
神奈川県理学療法士会理事/学術局長
学会発表・論文掲載多数
概要
股関節に問題を抱える患者さんは、あまりにも多いのです。
股関節は下肢の中で最も近位にある関節である特性上、障害を生じた場合、近接関節である腰部だけでなく足部にも2次的な影響を及ぼすことがあります。股関節疾患の代表的なものに変形性股関節症(OA)があり、OAを背景とした人工股関節全置換術の症例は臨床上、急性期~生活期に至るまであらゆる場面で療法士が対応を要することの多い疾患の一つです。
だから股関節障害についての基礎知識は不可欠です。PTもOTも、専門外でも。
養成校ではOAやTHAについては適応疾患についてと大まかな脱臼肢位に教わるにとどまり、そこにどのような問題点が内在しているのかは十分に学習する機会がなかなかないのが現状です。OAに代表される股関節疾患は、外傷を除けば比較的長期の経過の中で症状が進行し、股関節に生じた障害に対しての代償動作とそれに対する適応・誤学習が積み重なって、動作を形作るという特性を有しています。
前額面や矢状面という見方だけでは不十分です。股関節を立体的に理解します。
股関節の機能解剖を考えるとき、前額面や矢状面という見方だけでは不十分です。なぜ前方に脱臼するのか、なぜ股関節手術が側方や後方から侵入するのか、股関節以外の関節との位置関係がどう影響しているのか、誤った姿勢でのトレーニングがなぜ無意味なのか。これらの問いに答えるには股関節を立体で理解する必要があります。解剖学の復習です。
変股症(THA)と頸部骨折(人工骨頭)の決定的な違い。股関節に起こる障害を徹底的に理解します。
THAも人工骨頭も股関節に人工物を入れる手術ですが、運動学的には決定的な違いがあります。もちろんリハビリテーションの考え方も大きく異なります。変股症や頸部骨折の本質を理解することで明日からのアプローチが変わります。
股関節のセミナーですが、股関節以外も。骨盤や脊椎や頭の位置や、もちろん膝や足関節も。
大腿骨頭と臼蓋の位置関係を理解しなければ、変形性股関節症の治療 は出来ません。膝や足部、骨盤や脊椎など、全身のアラインメントを理解する必要があります。
「筋トレ」だけでは良くならないのです。最新のリハビリテーション戦略をあなたに。
股関節の不具合に悩む患者さんを少しでも改善に導くには、「筋トレ」だけではまったく不十分です。最新のデータがそれを強力に物語っています。フレイルやサルコペニアや、リハ栄養を含めたかなり広い領域を学び、実践しなければ、本当の意味での改善はあり得ません。「基本に忠実に、最新のエビデンスに基づいて、本当に価値あるリハビリテーションの実践を」これが本セミナーのテーマです。
セミナー内容
①もう一度、股関節の機能解剖と運動学的特性を徹底的に学びます。
まずは基本を、そして一歩先の知識と運動学を学びます。
②股関節と他の関節の関係を学びます。
骨盤傾斜の角度、胸腰椎の前後弯との股関節との関連、膝や足関節角度との関係、その他を学びます。
③改めて、変形性股関節症を学びます。
股OAでは何が起きているのか、股OAは一つではない、なぜ痛むのか、筋に問題はないのか、最新の知見その他を学びます。
④大腿骨近位部骨折(含む、大腿骨頸部骨折)について
大腿骨近位部骨折の特徴は何か、本当に突然の外傷と言えるのか、(生命)予後を理解する、人工骨頭置換術とTHAとは何が
違うのか、などを学びます。
⑤人工股関節全置換術と人工骨頭置換術の仕組み
人工股関節と人工骨頭の基礎、人工関節の経時的変化とゆるみ、なぜ脱臼するのか?、バイオメカニクスや力学的な特徴は何か、その他を学びます。
⑥THA、人工骨頭のリハビリテーションを学びます。
術前・術後の姿勢アライメントをどう読み解くか、人工股関節とスホーツ、術後長期患者への対応、具体的に何をすべきかを学びます。
⑦リハ栄養を組合わせた股関節治療戦略と症例検討
サルコペニアとの関連、リハ栄養事例の検討、筋トレだけでは解決できないこと、人工関節のゆるみの術前リハ事例、鎮痛剤と筋力強化の問題点、などを学びます。