PT・OT・STのための
シーティング、ポジショニングセミナー
in 横浜
お申し込みフォームは最下段にございます。
日時
2020年12月20日(日) 10時00分〜16時00分 受付開始9時30分
定員・参加費・最小遂行人数
定員:40名 / 参加費:13,000円(税込) (3名以上でお申込の場合、11,000円/人) / 最小遂行人数:20名
対象職種
PT / OT / ST / その他(応相談)
講師
杉森貴史 先生
湘南藤沢徳洲会病院作業療法主任
日本体育大学卒業
神戸総合医療介護福祉専門学校(現 神戸総合医療専門学校)作業療法学科卒業
ベンクト・エングストローム認定
エングストロームコンセプトシーティングインストラクター
概要
療法士が一番使う道具であり、一番知らない道具である「車椅子」。
車椅子は療法士が日本に誕生するずっと前から存在する伝統的な道具で、長い間「患者を運ぶ道具」として使用されてきました。
一方で近年では、構造的にも、機能的にも、そして、車椅子が担う役割も、「患者を運ぶ道具」の時代から大きな進化を遂げています。
昔も今も、療法士が最もよく使う道具である車椅子。
しかし、この車椅子の進化に、もっと正確に言えば「車椅子の考え方の進化」に全ての療法士が追いつけている訳ではありません。
車椅子は「運ぶだけの道具」ではない。それがシーティングの本質。
車椅子には素早く安全に患者様を目的地に運ぶ役割がもちろんあります。
しかしそれだけではありません。
時にゆりかごのように安楽を提供する癒しの道具になり、時に安心や安全を提供する守りの道具になり、そして、時に患者の持つ潜在能力を最大限に引き出す攻めの道具にもなる。
患者のBestを引き出す車椅子の使い方。それがシーティングの本質です。
例えば、呼吸や循環とシーティング・ポジショニングは大いにリンクする。
呼吸や循環は、姿勢や身体の角度により大きく変動します。この特徴を理解することで、シーティングやポジショニングは、例えば急性期の離床場面で、例えば人工呼吸器で長期療養されている在宅患者の治療場面で、呼吸循環機能を維持・改善する効果を発揮します。
具体的には、無気肺を予防改善し、排痰を促し、起立性低血圧を最小限に食い止めます。
例えば、嚥下訓練の場面で、シーティング・ポジショニングは欠かせない能力。
なんとなくシーティングやポジショニングはPTやOTの専門分野と思われがちです。
しかし、最も直接的に患者のQOLとシーティングやポジショニングがリンクする場面の一つが「食事」です。
患者の食べる能力を最大限引き出すシーティング・ポジショニング。
シーティング・ポジショニングがSTの能力を最大限に引き出すと言い換えることもできます。
そして、運動機能を最大限引き上げる。
シーティングには、患者の覚醒レベルを引き上げ、健側の機能を維持し、患側の障害を改善させる効果、また、離床による耐久性の向上や褥瘡の改善など直接的な機能改善効果があります。
シーティング概念が車椅子を攻めの道具に進化させます。
昔の知識で仕事をしていないか。
ポジショニングは、療法士養成校で最初に教わるリハビリテーション技術であり、伝統的な手技と捉えられています。
しかし実際にはこの分野のアップデートはかなり急速、多岐広大で、むしろベテラン療法士の方が知識の更新に無頓着です。今や医療安全の要である褥瘡対策において、ポジショニング能力のアップデートはリハビリテーションの領域を越えて組織全体の課題です。
セミナー内容
○ポジショニングの基礎から応用まで
・まずは褥瘡を理解する〜皮膚の構造から褥瘡の深度まで〜
・ポジショニングの可能性を開く〜褥瘡対策以外にどんなことができるのか(除圧(圧の再分配)、呼吸機能の向上、筋緊張を整える、嚥下機能の向上)〜
・ポジショニングを評価する〜具体的にどこを見ればいいのか(局所圧、ズレ、快適かどうか)〜
・ポジショニング実際とは〜圧、ズレ、呼吸、嚥下を理解する〜
○実は知らない車いすの構造を理解する。
○姿勢を評価する〜姿勢の良し悪しってなんなのか〜
○シーティングの理論と実際〜シーティングがゴールではない〜
○シーティングの効果を理解する〜姿勢を整えると何が起きるのか〜
○ケース紹介シーティング前後の比較
○シーティング実技演習
・少しの工夫でこんなに変わる車いす
・エキスパートはどこを見ているのか
・姿勢の変化をみんなで感じよう!
*参加者により多少内容を変更することがございます